ただ減らすだけじゃダメ。中医学的ダイエットのすゝめ

中医学では「太る原因」も「痩せる方法」も一人ひとり違うと考えています。いつまでも綺麗でいたい!美しくありたいというのは、紀元前何千年という大昔からのテーマです。ダイエットは美しくあるため、きれいであるためにとても重要に思われていますが、それだけではなく、肥満は糖尿病や心筋梗塞、様々な血管病などの生活習慣病の温床でも有ることから、健康のために痩せるという方も多いと思います。巷にあふれるダイエットは数知れず。しかし、どれもが自分の体質や太る原因、痩せる原因に合ったものとは限りません。中医学的ダイエットでは、ひとりひとりの大切に合わせて無理なく健康的な体になることを目指しています。

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①『余り食べないのに太る』下半身太りの【気虚(ききょ)タイプ】

エネルギー不足です。

・運動が苦手 ・疲れやすく体力がない ・カゼをひきやすい ・胃腸が弱く下痢しがち ・お腹に力が入らず便秘がち ・肌にしわやたるみができやすいなど

どんなタイプ?

このタイプの人は全体的にぽちゃっとした感じで、体に締りがありません。ダイエット願望が強く、余り食べないという人に良く見かけられるタイプです。食が細いので、エネルギー不足となり、疲れやすく、体力も筋力もついてきません。筋肉が少ないので基礎代謝も低く、体脂肪がなかなか燃焼してくず、食べたものがそのまま体脂肪となってしまうので、食べる量は少ないのに、太りやすい状態に。

お尻が下がる、下腹が出てしまうポッコリ型は筋肉の不足のために身体のラインを支えきれなくなっています。このタイプは脂肪が霜降り状態なので、年齢を重ねるとたるみが目立つようになります。疲れやすく、カゼをひきやすいのもエネルギー不足が原因。女性では、生理が止まったり、不正出血しやすいという症状も見られることもあります。太るから食べない!のはもちろんわかりますが、食べないからエネルギーが足りず太るという悲しい悪循環になっていることも考えられます。

「食べる量を減らす」「運動をする」という通常のダイエットは逆効果!

このタイプはもともとエネルギーが不足してしまっているので、食べる量を減らしてエネルギーの元を減らしたり、運動してエネルギーを消費すると、その傾向が強くなり、ますます痩せにくい体質になっていき、体調も悪くなっていきます。なので、負の連鎖を断ち切るには、まずはエネルギーをしっかり作る事を大切にします。

中医学ではエネルギーは朝作られると考えられています。朝しっかり目を覚まして、澄んだ空気を胸いっぱいに取り入れることが肝心です。もちろん睡眠もエネルギーの補充には重要な要素なので、早寝早起きこそが何より効果的なダイエット方法になります。

そしてしっかり食べることです。食事は、冷やすものを避け、温かいものや体を温める食材を中心に摂りましょう。食事の基本は野菜を中心とした和食です。お肉や魚も適量摂ることが大切です。山芋、自然薯、ヤマトイモなどの山芋類は、胃腸の働きを助け、身体を元気にしてくれます。味噌汁や野菜スープに居れたり、お好み焼きに入れたり、加熱して食べるようにしましょう。冷たい飲み物や食べ物、刺身などのなまもの、チョコレートなどの甘いもの、唐辛子などの刺激の強いものは避けるほうが良いでしょう。

激しい運動はますますエネルギーの消耗を招き、逆効果です。ウォーキングなど軽い運動を短時間から始めましょう。ヨガや太極拳などもおすすめです。

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②『ストレスが多くて体重の増減が激しい』むくみの激しい【気滞(きたい)タイプ】

ストレスでエネルギーの巡りが滞ってます

・ストレスが多い ・生活が不規則 ・思い込みが激しい ・たばこやお酒、コーヒーなどの嗜好品が好き ・忙しさや気分に波がある など

どんなタイプ?

食べ物の好き嫌いが多く、食事が不規則で、食欲や食べる量にむらがある、据食や過食をしがちな方におおいタイプです。お腹を中心に全体的に太っていて、体が張ったように膨らんだように太る方。むくんでいるのはストレスの影響でエネルギーの流れが停滞しているからです。生活のリズムが不規則で、仕事が忙しく、生活環境に悩みがあり、ストレスが多い。そんな方に多いタイプです。心の不安定は、エネルギーの巡りが悪さを生み出し、水の流れの滞りが起きていて、身体が張ったり、膨らんだように太ってしまったり、むくんだりしてしまいます。

精神状態にむらがある方もこのタイプには多いので、思い込みが激しく、ちょっとした体重の増加で過激なダイエットに走りがちです。食べることを我慢してもまたこれがストレスの原因となり、これもまた悪循環です。さらにひどくなってしまうと、拒食症や過食症、心身症など心の病を招くことにもなりかねないので、ダイエット方法には注意が必要なタイプです。

まずはとにかくストレス解消!好きなことを気長にたのしむ!

一気にストレス解消するのは良いですが、負担も大きく、落差も大きいので、できれば気長に続けられることが良いでしょう。このタイプの人がダイエットを成功させるには、我慢は禁物です。食事量を減らしたり、単品ダイエットで毎日同じものを食べ続けるなどは、一番むいていないダイエット方法です。好きなものをいろいろ組み合わせて、好きなものもいろいろ食べましょう。エネルギーの巡りを良くするには、香りのよいものを食べるようにしましょう。香味野菜、かんきつ類などがおすすめです。ストレスを管轄する「肝」により酸っぱいものも良いでしょう。あまり熱になるもの、身体を温めるものよりも、平性、涼性のもがおすすめです。香りのあるものは、熱で香りが飛んでしまわないように、調理の最後にさっと加熱する程度にしてください。

運動量はちょっと多目が良いでしょう。たっぷりと汗を流すこともストレス解消につながります。飽きっぽい人もまずはストレッチから始めてみてはいかがでしょうか。

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③『食欲旺盛!早食い!冷たいもの・脂っこいもの・甘いものが大好き!』がっちり体型の【湿熱(しつねつ)タイプ】

邪気が溜まって身体に熱がこもっています!

・暑がり ・汗かき ・ニキビや吹き出物が多い ・便秘気味だが体調を壊すと下痢しやすい ・お手洗いが近い ・リバウンドしやすいなど

どんなタイプ?

エネルギーにあふれ、食べる量も多ければ食べるスピードも早い。活力にあふれ、疲れ知らず。冷たいもの、脂っこいもの、甘いものも大好きなこのタイプの食欲は、熱の邪気によって興奮しやすくなっているためで、正常な空腹感からくるものではありません。冷たいものが大好きな方は、体内に余分な「邪気」が溜まって熱を持ってしまっているため。それを冷まそうとして冷たいものをとってしまいます。顔が赤くなったり、身体が火照ったりするのもそのためです。ビールと一緒に脂っこいおつまみっというのが習慣になっている方などは、太りやすい体質を作り出しています。

このタイプは気虚タイプを併発している場合が多く見らます。一見逆に見える二つのタイプですが、過食によって胃腸が疲れていて、食べてもエネルギーをうまくつく出せないでいる場合があります。胃腸は体内の余分な水分を排泄していく役割もあるので、弱ってしまうとそれら余分な水分が溜まりやすくなり、邪気となり、熱を帯びます。そうすると、また、太りやすくなってしまいます。

見せかけの体力に要注意!ゆっくり食事と毎日の快便を心がけましょう!

食べたものをしっかり出す習慣を作りだし、体内に余分なものを溜めないようにしましょう。快便は規則正しい生活リズムから生まれます。体力を過信した夜更かしをやめて、しっかり寝て、しっかり起きて、必要な量をしっかり食べて、しっかり出す。リズムが大切です。早食いは食べ過ぎに繋がります。脳の満腹中枢が満腹を感じ、食べるのやめ!と身体に命令をおくるまでには、大体20分程度かかると言われています。それ以上のスピードで詰め込んでいくと、食べなくても良い量を食べ過ぎてしまいます。お酒、甘いもの、脂っこいもの、唐辛子などの刺激物も避けましょう。食べたいのを我慢すると、反動でまた食べ過ぎてしまうので、回数を多く、量を少なく食べるようにしてみてください。炭酸飲料の飲み過ぎにも注意です!

運動も積極的に、汗をかいて、身体に溜まった熱を発散しましょう。汗っかきな方には、水泳などもおすすめです。

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④『見た目より体重がある。食事の量を減らしても痩せない』30代から太りだした内臓脂肪が多い【瘀血(おけつ)タイプ】

血の流が悪く、血中脂肪が増加していませんか?

・肌のくすみ、しみ、そばかす ・頭痛や肩こり ・冷房に弱い、お腹や下半身が冷える ・生理前にお腹が膨らむ

どんなタイプ?

若いころは痩せていたのに、30代を過ぎたころからなんだか太りだしたタイプ。内臓脂肪が多く、見た目より体重がある、食生活には問題はないが、食事の量を減らしても効果がない、そんなあなたは血の巡りが悪く、血がドロドロになってしまっている「瘀血」(おけつ)状態かもしれません。コレステロールや中性脂肪など血中脂肪が多く、内臓脂肪や皮下脂肪が付きやすい状態です。瘀血はホルモンバランスを乱すことにもつながり、脂肪の代謝に影響のある女性ホルモンが影響を受けると、太りやすい体質に。上記の気虚や気滞、湿熱が進むと血の巡りがわるくなり、瘀血がどんどん悪化していきます。

血中脂肪の多いこのタイプは高血圧や高脂血症などの生活習慣病に繋がり、婦人科トラブルを抱えることも多いので、早めに体のバランスを整えることが大切です。

「冷え」「ストレス」「過労」瘀血をるくる三大悪を退治しよう!

女性では生理中の生活がとっても肝腎です。身体を冷やさない、疲れすぎない、ストレスを溜めこまないように注意して、イキイキとした血の流れを保つよう心がけましょう。瘀血の予防には、1にも2にも体を冷やさないことです。防寒はもとより、食べるものも体を冷やさない食事を心がけましょう。冷たいサラダや果物、清涼飲料水などは避け、美食、過食もさけるようにしましょう。ニンニク、玉ねぎ、ラッキョウなどは血の巡りを良くします。秋刀魚やイワシなどの青魚に含まれるEPAという脂肪酸も血中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らすのにもおすすめです。

流れる水は腐りません。適度に運動をして、血行を改善しましょう。デスクワークでもずっと座り続けるのは良くありません。1時間に一回は最低動くようにしてください。

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食べないではなく、食べても太りにくい食事と体質を

中医学的ダイエットの基本方針は、太りにくい体作りなので、痩せることを目的としている一般のダイエット方とは異なります。注目するのも体重ではなく、体調と体脂肪です。極端なカロリー制限よりも栄養バランスが取れた食事で、緩やかにそして確実に減量することを目指したダイエット方法です。見た目の美しさだけではなく、健康的な体を作る事こそ中医学的ダイエットの本質です。残念ながら増えた分を一気に減らす「ザ・ダイエット」は中医学にはありませんが、不健康でも痩せればよいというものではなく、健康な体を作ることで太りにくくするということを今年の目標にしてみてはいかがでしょうか。