珍しい『和種薄荷の蒸留体験』へ

先日までの軒並み30℃越えの気温はどこへやら。今日は最高気温が16℃と正直言って寒い北海道は北見市です。

暑い猛暑だったとは考えられない寒い日となった今日、私 櫻井は、当店から車で10分少々のところにある、『北見市仁頃はっか公園』の隣にあります、『北見田園空間情報センター』、通称『にっころ』に、薄荷蒸留体験をしに行ってまいりました。

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薄荷の蒸留

まず、研修室で薄荷とペパーミントの違いなど軽く講義を受けた後、センター裏にある蒸留施設へと移動。そんなに大きくはない小屋ですが、しっかりとした作りです。

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このでかい存在感抜群の樽が「田中式蒸留窯」という経済産業省認定の近代産業遺産です。
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蒸留窯のメカニズムはこんな感じ。油を含んだ蒸気から、冷やされて油を分離します。
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中では地元の農家さんたちが、去年刈り込んで乾燥させてあった薄荷をせっせと窯へ投げ入れ、踏み固めているところでした。実際薄荷油が摂れるのは乾燥重量の1%ほどだそうで、1回の油の抽出量を増やすために、乾燥薄荷を踏んで詰め込んでいきます。これが見るよりも結構大変な作業です。なんせ乾燥している大量の薄荷ですから、踏んでるとほこりが舞い、全身スース―してきて、スース―どころかむせ返ります。目もスース―します。

みんなで踏みます
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スース―感に目をやられる櫻井の図
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蒸す

詰め込み作業が終わったら蓋をして、ボイラーで下から蒸気を当てて、蒸します。昔は下から薪を入れて蒸していたようですが、今は文明の利器、ボイラーを使用して一気に短時間で蒸しあげているそうです。熱で気化した水蒸気と油が混じって管を通ってくるので、ここの先で冷却します。

蓋をします
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管を蓋の蒸気出口から冷却装置につなぎます
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徐々に小さくなっていく装置。最終的に下の管から油が出てきます
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窯の下にある薪入れ口。『田中式』の文字が光ります
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油が出てくる

冷却された薄荷油と水は冷ますことで分離し、油は軽いので上澄みに残るわけです。それを缶に受け取っていきます。1回この樽を満タンにすれば大体8Lから10Lぐらい精油がとれるそうですが、アノ量がこれだけ?っていうぐらい少ないです。

これはまだ水と混じっている状態
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これが採って出しの薄荷油。『白油』と呼ばれているそうです
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蒸留終了!

蒸留が終わったら薄荷を樽から取り出します
蓋を開けて、樽を上に持ち上げて中から蒸された薄荷が出てきます。これは昔は家畜のえさになったそうです。農家の方が言うには、「馬が喜んで食べていた」そうです。今は堆肥にしてまた畑に戻すそうです。

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中医学的薄荷

中医学で薄荷は風邪薬としてよく使われます。消炎、鎮痛、健胃・整腸、止痒、抗菌の薬理作用があるとされています。

風邪薬として使われるときは、咽頭痛など炎症性の痛みの緩和につかわれてます。麻疹の初期で初疹が遅いときに出させる力があります。また外用すると、止痛、止痒の効果があります。一般的に授乳中の女性にはおすすめしませんが、香りをかぐだけなら問題ないと言われています。

アロマに関しては素人ですが、薄荷の香りには、胃腸を動かす作用や消化を促す作用があるように感じます。このとき、乾燥薄荷のほこりと蒸気に包まれて作業したあと、異常にお腹空いてパンを変な時間に2個も食べてしまいした^^;なので食欲不振の方には、薄荷の香り、良いとおもいます。

和種薄荷をまた

ここ北見市はその昔、世界中で使われている薄荷の約7割を生産していた、薄荷の一大生産地でした。

しかし、その栄光も今は昔。現在では安い海外産と合成メントールに押され、商業用に生産される和種薄荷はほぼゼロの状態が長らく続いています。『薄荷と言えば北見。北見と言えば薄荷。』と言われるぐらいの知名度を誇りながら、実際皆様が手にすることが出来るのは海外産のペパーミントに「北見」と銘打ったものだけ。そんな悲しい現状が続いておりました。

しかしここ数年、これではいけない、北見の薄荷を復活させよう!という動きがあちらこちらで見られます。薄荷小売りの最大手企業も、ここオホーツクの空の下でとれた和種薄荷から作られたハッカ油を販売し始めました。お値段は割高ですが、『本物』を求める方々に評判なようです。

薄荷の花
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当店にいらっしゃるお客様も本物志向が多く、地元、北海道で採れた日本の薄荷を使った製品を求める声を多く頂いております。当店でもそういった商品を取り扱いさせていただけるよう、努力を続けております。良いニュースを早くお届けできるよう頑張ります!

本日は大変貴重な体験をさせていただきました^^『にっころ』の皆さま、ありがとうございました!