北海道産は今が旬!トウモロコシの凄い話。

季節の野菜には、その時その時の健康管理に必要な力を持ったものがたくさんあります。例えばよく見かけるようになったスイカには、余分な熱をとり去り、イライラした気持ちを落ち着けたり、溜まった水分を取り除きむくみを改善する力があります。その他、空豆や枝豆などの豆類にも、この時期溜まりやすい水分を排出し、胃腸を元気にしてくれる力があります。このように自然はその時に必要なものを食物として私たちに提供してくれています。

今回ご紹介する「トウモロコシ」も、これからの時期にぴったりの食材です。

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トウモロコシの歴史

トウモロコシはイネ科の植物で、南アメリカの熱帯地方が原産の食物です。厳しい環境で育ったので、環境の変化にとても強く、今では世界中で栽培れています。トウモロコシが南米大陸からヨーロッパに持ち帰られたのは、15世紀頃。コロンブスがスペインに持ち帰ったとされています。日本に持ち込まれのは、1570年から1600年ごろ、安土桃山時代にポルトガル人によってもたらされたとされています。しかしこの時のトウモロコシは、今では家畜のえさにつかわれる硬い品種だったため、余り広まることはなかったようです。日本で急速に広まったのは、明治時代、アメリカから北海道に食養のスイートコーンが持ち込まれてからだそうです。

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トウモロコシの使用用途

トウモロコシは実に様々な用途に使われています。食用としてもちろんの事、ポップコーンやお菓子の原料になったり、ウィスキーの原料になったり、コーン油が造られたり、飼料や工業原料となり、今ではバイオエタノールの原料としてもその活躍の場を広めています。

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トウモロコシの栄養

トウモロコシの主な成分は炭水化物ですが、実の白い部分、胚芽の部分には、ビタミンB1、B2、E、脂肪やカルシウム、マグネシウムなど各種ミネラルも豊富に含まれており、栄養バランスに富んだ、高エネルギー食品です。

ビタミンB1はエネルギーを効率的に使うために必要なビタミンです。足りないと手足のだるさやしびれ、いらいらなどが出てきます。B2は、新陳代謝に関係し、皮膚や粘膜を健康に保つために必要な栄養素ですので、美肌には絶対にはずせないビタミンです。ビタミンEは言わずと知れた抗酸化物質ですので、細胞の若返り、ストレスの軽減には必須の栄養素です。また食物繊維が他の食品に比べてもかなり豊富なので、腸の運動を助けて、便に水分を補ってくれるマグネシウムと相まって、便秘の改善にはとても効果があります。またマグネシウムはカルシウムの吸収を高めてくれるので、骨粗しょう症の予防にもなります。

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中医学的トウモロコシ

トウモロコシは漢字で書くと「玉蜀黍」と書きます。性味は平性で甘味。帰経は脾、胃、大腸、肝、腎、膀胱、心、小腸に届きます。 中医学的効能 は、清熱利湿:余分な熱を取りむくみをとる力と、健脾益肺:胃腸を整え、疲労をとり去り、食欲を回復させる力があるとされています。

また、トウモロコシは「捨てるところがない」ことでも有名です。トウモロコシの実には体力をつけ心を落ち着かせ、食欲不振や消化不良を改善する力があるとされていますが、髭は、「南蛮毛(なんばんげ)」という生薬で、利尿作用があり急性腎炎や妊婦のむくみにとても重宝します。軸には余分な水分を除いて、胃腸を丈夫にし、肉腫を抑制する作用があり、そして根にも膀胱炎や泌尿器系の結石を流す作用があると中医学では言われています。

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おいしい食べたか

トウモロコシは意外にも早く火が入ります。ゆでるときは、水から入れて、沸騰してから大体5分でゆであがります。ゆであがったらざるに上げてさっと塩をしましょう。余熱で塩がしみこみ、おいしく仕上がります。

本数が少ない時は、電子レンジで簡単に調理できます。トウモロコシの皮をむき、全体をざっと洗って軽く塩をもみ込みます。ラップで包んでそのままレンジに1~2分。その後2分ほど放っておけば出来上がりです。トウモロコシを焼くときは網を使っても良いですが、魚焼きグリルでも焼けます。時々表面に醤油を塗って焼くと香ばしく、さらにおいしくなります。グリルが小さい場合は半分に切ってくださいね。

あともっと簡単なのは、トウモロコシをさっと洗って虫などがいないかチェックして、皮つきのまま、電子レンジで5~6分加熱するという方法です。めっちゃくちゃ簡単なんで、トウモロコシを食べるハードルが下がって食事に取り入れやすくなりますよ。

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保存法と選び方

トウモロコシを選ぶときは皮の色が鮮やかな緑色のものを選びましょう。髭は粒に繋がっているので、ふさふさとたくさん生えていて、先が茶色くなっているものがおいしいですよ。粒が見える状態なら、粒がそろっていて隙間なく並んでいるものを選んでください。

トウモロコシは収穫した時が食べごろ。手に入れたらなるべく早く食べるようにしましょう。保存する場合は、茹でてから芯から外して冷蔵庫または冷凍庫へ。冷蔵なら3日ほど。冷凍は1か月が目安です。

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このブログを書いていて、アメリカに住んでいたころマヤ人の友人が、「故郷の村では三食トウモロコシを食べていた。おやつもトウモロコシだったし、ジュースもトウモロコシだった。」と言っていたことを思い出しました。私たちがお米を食べる以上に、彼らはトウモロコシを食べていたんだと思います。確かに彼に連れていってもらったユカタン料理のお店では、コーン油で揚げたコーンチップが出てきて、トウモロコシの粉でできたパヌーチョ(タコスのような料理)や、なんだったか忘れましたが、いろんなトウモロコシを使った料理が出てきて、とってもおいしかったのを覚えています。

パヌーチョは軟らかいトウモロコシの生地、トルティーヤにマメのペーストを挟んで揚げたものに、蒸した鶏肉などと千切りキャベツを巻いてライムをふって食べる、すごくシンプルな料理ですが、これがほんとにおいしかったです。そしておやつは屋台で売ってる茹でたトウモロコシ。上の写真で見えてますが、これにライムをさっと塗って(彼らの料理にライムはかかせません)、粉チーズを振り掛け、スパイスをまぶして食べます。これも病みつきになるおいしさでした。日本ではまず見つけられないでしょうね、ユカタン料理屋さん。

人の体はとても不思議で、そういった食文化を続けていると、そこから必要な栄養素を効率よく取り出せるように、体内の酵素が適応してしまうそうです。私たち日本人も特異的に海苔を消化できる酵素を持つようになったそうです。

同じように私たちがトウモロコシばかりを食べていて健康になれるとは限りませんが、今この季節に必要なものは自然が与えてくれています。余分な水分をはらってくれて、胃腸を元気にして、疲れを取るトウモロコシ、是非皆様も、おいしい旬の食べ物を食べて健康になってください。