新生活における不眠解消法

こんにちは。スタッフの白石です。

4月も半ばにさしかかり新しい学校、新しい職場などの新生活がスタートしました。まだまだ新生活に慣れず不安やイライラを抱えている人は多いと思います。その結果眠れなくなってしまい悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

今回はどうして眠れないのか、また改善のためにどのようなことに気を付ければいいのかということに触れていきたいと思います。

画像の説明

中医学視点の不眠症

 中医学の視点でも不眠の原因は多種多様に考えられます。その中でもこの時期はイライラや不安感などのストレスが多く見られ、ストレスが原因と考えられる不眠の御相談が増えております。

① 「肝の不調」

中医学における「肝」の働きとは西洋医学と同じく血の貯蔵や解毒という作用を持っています。西洋医学と違う点は、「気」という体内のエネルギーを巡らせる作用があると考えている点です。

この気の流れが悪くなることを「気滞(きたい)」といい、ストレスなどで肝がダメージを受けると気の巡りが滞る気滞になってしまいます。

気滞状態では、感情が不安定になり、怒りや気落ち、不眠などの症状となって現れます。

② 「血の不足」

血の流れや、精神や感情を最終的にコントロールするのは中医学では「心」の役割です。

中医学で精神は、心に有り、血の栄養によって養われると考えています。心に必要な血が不足すると精神が不安になり不眠につながると考えられます。

注)ここでの「血の不足」は、貧血(血の濃さ)とは違い、体が必要とする「血の量の不足」です。

血は主に、飲食物から「脾(ひ)」で作られます。肝は脾で作られた血を貯蔵していますが、長期間、または強いストレスにさらされると、肝の気を巡らせる力が低下し、脾がエネルギー不足となりうまく働かず、血の生産量が減り、肝に蓄えられる血が減り、心に送られる血の不足につながります。

中医学の考えでは以上のようなことからストレスによる不眠が起きてしまうと考えられるのです。

画像の説明

ストレスによる不眠に効果の期待できる漢方

 こういったストレスが原因と思われる不眠を改善するには、「脾」を養い、血を作る力をつけて血を補い、「心」を養い精神を安定させ、そして「肝」を整え情緒を安定させるという漢方をご服用頂きます。

① 逍遥丸(しょうようがん)/逍遙散(しょうようさん)/加味逍遥散(かみしょうようさん)
血を作る脾を養い、肝の働きを整えて気を巡らせる生薬が配合されています。イライラ、抑うつなど情緒が不安定になり不眠という場合には、これらの漢方が功を奏します。
画像の説明

② 心脾顆粒(しんぴかりゅう)''''
血を作る脾を整えて、血を増やし、心を整え不眠を解消する漢方です。心の栄養剤といえます。心の血を養って、精神を安定させる生薬が入っているためストレスなどで血が不足していると考えられる不眠には効果が期待できます。
画像の説明

③ 酸棗仁湯(さんそうにんとう)
人間は心身ともに疲れてしまうと精神も不安定になります。
その症状を改善するのがこの酸棗仁湯です。
精神を落ちつける作用がある酸棗仁を主薬とし、血を巡らせる生薬である川芎を用いることで体全体に血が行き渡り、体調を整えながら不眠を改善することが期待できます。
画像の説明

もちろん不眠に効果が期待できる漢方はこれだけではありません。
その人の体調にあった漢方を使用することで不眠の改善につながることがあります。どの漢方を使っていいかわからない場合は、詳しくお体の状態をお伺いさせて頂いた上でベストなものを御提案させていただきますので、お気軽に御相談ください。

普段の生活で不眠を解消する

普段の生活習慣を整えて、より眠りやすい体づくりをしましょう。

・寝る前に考え事をするのをやめる→マイナスの思考が眠りを妨げてしまいます。

・お風呂に入ってリラックスをする→副交感神経が優位になって眠りやすくなります。ただ寝る一時間前には出ましょう。体が火照って眠れなくなります。

・寝る一時間前にはパソコンやスマートフォンをやめる→パソコンやスマートフォンから出るブルーライトには興奮する作用があるため入眠しづらくなります。本を読むほうが良いです。

・寝る前の飲酒をやめる→数時間経つと交感神経が優位に働くため深い眠りにつけなくなります。

以上の習慣を意識してみると案外あっさり眠れるようになるかもしれません。

新しい環境でイライラや不安を感じてストレスがたまってしまうかもしれません。ただそれも最初だけとポジティブに考えて新しい生活を楽しみつつ、よく眠れる環境にしていきましょう。